GUIDI / CLASSIC DERBY 992

グイディの代表作の一つ、クラシックダービー”992″。

定番であるがゆえに当店でも定期的にご紹介してる商品になりますが、最近ブランドを知られてのご来店やお問い合わせのお客様も増えてきておりますので、改めてご紹介させていただければと思います。

すでにご愛用中の方にもその魅力を再認識いただければ幸いです。

CLASSIC DERBY “992” / GUIDI

100年以上の歴史を持つ世界屈指のレザータンナー”CONCERIA GUIDIE ROSELLINI”社が、2005年よりスタートさせたオリジナルブランド”GUIDI”。

世界トップブランドや著名デザイナーからも絶大な支持を得ている革鞣しの老舗が、シューズ、バッグ、一部ウエアも展開しイタリアから世界へその魅力を発信し続けています。

レザーの楽しみ方を深く理解したプロフェッショナル達が手掛ける商品は、他を探しても味わえない唯一無二のエイジングが体験できるこから、本物志向のファッション層やセレブ達から熱烈な評価を獲得。

非常に満足度の高いブランドです。

”GUIDI”の製品は主にシンプルなデザインのものが多く、スタイルを選ばずに合わせられて非常に優秀。

飽きがこない故にいつまでも愛用でき、使った分だけ自身の身体に馴染みます。

今回ご紹介する外羽根式の短靴も、非常にシンプルでトラディショナル。革靴の基本的な形と言えるでしょう。

王道デザインだからこそ拘りたい。そんな気持ちを納得させるストーリーが、このシューズには込められています。

こちらのシューズに使用しているのはホースレザー(馬革)。

ブランドが手掛けている数ある品種の中でも最もバランスが取れていて非常に人気の素材です。

正確には”HORSE FULL GRAIN”という名がつけられており、FULL GRAIN (フルグレイン)とは銀面 (革の表面の部分) をあまり手を加えずそのまま使用していることを表します。

動物が持ち合わせていた自然な皮膚の美しさと、ナチュラルな経年変化が得られるこの部位はとても希少。1頭あたりから取れる量も僅かだそうです。

採取された素材は草や木などの天然植物から抽出したタンニン (渋) を使って丁寧に鞣され、製品に使える生地が完成。

この鞣しの技法は革の聖地として知られるイタリア・トスカーナ地方の伝統的な技法ベジタブルタンニング。その歴史は800年以上と言われています。

手間や工程が増えてしまい作業には時間を有しますが、革本来の強度や自然な表情を最大限に引き出せるのがベジタブルタンニングの魅力。化学薬品を使用しないことから、近年では環境保全の観点からも注目を集めています。

非常に質の良い革を用いて作られたシューズは”タンブラーダイ”と言われる特殊な方法によって染色されます。

樽型の巨大な装置に形の出来上がった複数のシューズを同時に入れ、液体染料とともに回しながら仕上げるユニークな染色方法。特大のドラム型洗濯機に靴を何十足と入れて回す感じでイメージ頂ければと思います。

製品の内側まで色が染まり、形は角が取れてやや緩やかなフォルムに変化。

グイディ製品の醍醐味といえる、革の馴染みやシワ入れには絶対に欠かせない工程です。

タンブラーダイは樽内の製品同士がぶつかり合う染色方法のため、ヒールなどの硬い部分には小キズやスレが生まれ、金具には錆も生じます。

そうした非常に激しい工程となるため、強度の高い良質なレザーでなければ取り入れることができません。これは裏を返せば自社製品への自信の表れと受け取ることもできるでしょう。

当店には実際の染色風景を収めた希少な映像データもございます。ウェブへの掲載や転送等はNGとなっておりますので、ご興味ございましたら、店頭でぜひご覧くださいませ。

さてここからは最も注目すべき、着用による革の変化をご覧いただきます。

こちらは当店マネージャーの斉藤が8年履き込んだ同モデル。

店頭ではこの仕上がりを見てご購入を決心されるお客様も少なくありません。

深い履き皺に加え、サイドのあたりは着用者の足型に沿う広がりが見られます。

この革馴染みこそ”GUIDI”のシューズが広く愛される理由。

グイディレザーの馴染みは、足幅、甲の厚み、指の長さなど人それぞれ異なる足型の特徴にも及び、履き心地が日に日に良くなっていきます。

当店でも10年以上同じシューズをご愛用中のお客様が多数いらっしゃいますが、皆様口を揃えて語られるのがこの履きやすさ。

よく歩き、長く使い続けることで肌感覚の満足が得られ、貴方にとって無くてはならない大切な1足に仕上がります。

細かいシボもしっかり入り、新品のツルッとした表情から大きく印象が異なりますが、依然として艷やかさはしっかりキープ。

“GUIDI”の製品に使用されている革は非常に油分を多く含み、メンテナンスにも手間があまり掛かりません。

実際こちらのシューズも、数ヶ月に1回のクリームケアのみでここまでの風合いが保たれていてまだまだ現役。

より使い込んだ雰囲気を楽しみため、あえてメンテナンスをしないファンの方も多くいらっしゃいます。

新品と並べるとその違いは一目瞭然。

ここまで仕上げるにはそれなりの時間が必要にはなりますが、まずは躊躇なく履き込んでいただくことが重要です。

たまには革靴を履いて、少し長めに歩いてみてはいかがでしょうか。

ソールに関しては2回のラバー交換を経ており、現在はビブラム社のタンクソールを装着。

長く履き続けるにあたって、タイミングでこうした遊びを加えていただくのもおすすめです。

当店からのリペアは提携いただいております靴修理の名店”UNION WORKS”様が担当。

職人の皆様のシューズ愛が凄まじく、1足ずつ丁寧に向き合っていただいております。

ソール交換などをはじめ、修理のご相談等もございましたら、ぜひ当店へご相談くださいませ。

CLASSIC DERBY “992” / GUIDI

サイズ選びのご相談などもご納得いただけるよう出来る限りアドバイスさせていただきます。

ご質問などもございましたら、メールお電話でお気軽にご連絡くださいませ。

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